本:衣笠地区 古老のはなし

上杉孝良先生から紹介していただいた「衣笠地区 古老のはなし」を図書館で読む。
これがひどく面白い。

録音されたカセットテープを何度も聞きながら書き起こし、
活字にするために不明な部分を聞きに談話者のところに何度も足を運んだのだそうです。
長い時間をかけて、発行までに4年間かかったといいます。

現在は、絶版で図書館でも貸し出し不可となっています。
再版されることを願いつつ、また、このような本が今後も作られることを願いつつ、
気になったページを画像でここに載せました。

メモ:

p51
【伝馬場】
今は大分勾配が低いんですが、昔は急だったんですよ。

p104
【動物の話】
(蛙が)それまで鳴いていたのにぴたっと声が聞こえなくなっちゃったんですよ。そしたら地震ですよ。大正の大地震です。大変でした。

p148
【床屋】
バリカン刈りで3銭くらいだったかなあ。

p151
【交通】
甚四郎坂 ろう学校 清水垂坂

p152
【事件】
オリンピアボール 大砲が落ちる マグロが落ちる
こやしがききすぎて、でき過ぎちゃって困ったんですよ。

p153
【洪水】
1年に2回ぐらいありましたね。明治12年の大水 交番の座敷においてあった刀がどこかへ行っちゃって大騒ぎしたけど

p161
柏木田で心中事件などがあると「よみうり」といって瓦版のようなものを、若い者が売りにきましたね。

p167
【衣笠公園】
城が峰
「おおそうか、そうゆうことなら結構だから、あれは寄附してしまえ」ということで、無償で寄附してしまった。
あの砲身塔は重くて山へ上げるのに、不入斗の重砲聯隊が馬で上げたんです。

p168
砲身塔にかいた「芳名不朽」という字 海軍中将の上村 彦之丞

【医者】
月曜日に柏木田から三三五五、ぞろぞろ歩いて、またこうして帰るんですよ。

p172
【河童】
そおすると、内川の先の方を小さい小僧のようなものが、とことこ歩いているんですって

p174
【その他の動物】
クイナが今の宮郷の川辺りにいましたよ。
カワセミは高岩堰にいました。
真鶴だかなんだか、すうっと足をのばしてね、飛んでいるのを見たことがあります。こうのとりもいたんですよ。
鍋鶴も生駒の上の方にきたといいます。

p175
【井戸店】
非常にいい水が出ましてね。トンネルの下のところに元井戸があったんですよ。
【昔の学校】
死のうか巡査になろうか、喰えぬ士族のすてどころ